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お客様の男女比から想うこと

公開日:2018/03/23

更新日:2021/05/12

 

 

目次

  1. クライエントさんの男女比について
  2. 男性の来室率の低さ
  3. 男性へのカウンセリングのすすめ

 

 

1.クライエントさんの男女比について

 

浦和南カウンセリングオフィス(以下、当オフィス)に来室されるクライエント(以下、Cl)さんの男女比は、2018年3月の時点では、3:7~2:8ぐらいで女性が圧倒的に多い状態でした。

 

現在(2021年5月)の男女比は4:6ぐらいいで、以前より男性のClさんが来室されるようになりました。ただ、まだまだ男女差を感じます。

 

2.男性の来室率の低さ

 

さて、当オフィスに限らずカウンセリングの専門機関は、女性のClさんが多くなる印象があるのですが、これはどうしてなのでしょうか?

 

まずはっきりしている事は、当たり前ですが、男性も悩みや生きづらさを抱えているという事です。私が、精神科医療機関に勤務している時に、そこまでの男女差はありませんでした。

 

では、医療機関と当オフィスのようなカウンセリング専門機関の違いは何か?と考えてみると、医療機関では医師の診察と投薬治療がメインになります。また、医師の診察時間は、初診以降はだいたい平均5分~10分ぐらいでしょう。

 

これは、精神科的な病状や悩みはもっているけど、“色々話したくない、薬で治るならそれでいい‥”と考えている方には、ちょうど良いかもしれません。医療機関ですから保険も使えますし。

 

一方、当オフィスはカウンセリング機関なのでお薬は処方できません。基本的には言葉によるやり取りで、その方の悩みや生きづらさをやりとりしていきます。そうすると、それらについてまずは「話してもらう」ことが、カウンセリングの基本条件になっていくわけです。

 

しかし、そういった悩みを他者に話す、あるいは、他者に自分の「弱み」をみせる、ということに、男性は女性より抵抗感があるのかもしれません。「恥」といった感情を感じる方もおられるでしょう。あるいは、そういった感情は感じたくない、といった気持ちから半ば無意志的にそれらの感情を感じなくさせている場合もあるでしょう。

 

そのようは背景もあって男性の来室率は低いのかもしれません。

 

 

3.男性へのカウンセリングのすすめ

 

しかし、そのようは傾向は、やはり男性の心の健康にとってプラスにはなりません。もちろん、医師の診察と投薬で良くなり、クライエントさんもそれで満足なさる場合はそれでよいと思います。

 

ただ、私の経験では、少なくとも男性の一定数の方は、「実は」自分が抱えている、「悩みや生きづらさ」を、信頼できる誰かに「話したい、相談にのってもらいたい‥」という欲求をもっておられます。

 

あるいは、最初は、ご本人もそういった欲求に気づかない場合もありますが、カウンセリングに取りくんでいく中で、徐々にそれらに気づいていく男性も多くおられます。

 

そして、そういった男性とのカウンセリングも、軌道にのっていけば、十分に悩みや生きづらさの解決・緩和に繋がっていきます。やはり、無理をしてため込むよりも、その方が中長期的には、男性の心の健康にとってに良いですから

 

この記事を読んでいる方が、カウンセリングに興味を持っていただければさいわいです。

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付記

  

今回の記事はあくまで当オフィスに来室されている方の基礎情報から考えたことを書いたものです。性別は当然「男性・女性」だけにわけられるものではないですし、そこには様々なデリケートな問題が含まれる可能性があります。当たり前のことですが、念のため付言させていただきます。