「カウンセリングってしんどいですね~」

「カウンセリングってしんどいですね~。」この言葉は、当オフィスに来られているクライエントさん達が、たまにおっしゃる言葉です。

 

最初に誤解されると困るのでお伝えしますと、私のカウンセリングが、「いつでも誰にとっても常に相当しんどい」というわけでは、決してありません。そんな体験をするために、わざわざ人はカウンセリングにお金を払わないですよね(笑い)。あくまで、たまに、あるいは時折、でてくる発言です。

 

では、どういった時に、上記の言葉がでてくるのか。色々ありますが、一つ言えるのは、その方が自分のそれまでの生き方「だけ」では、人生がたちいかなくなった時や、かなりの精神的きつさが生じてきたとき、時として、カウンセリングでは、「今まで自分はどんな人生をおくってきたのか、どうしてそういう生き方をせざるをえなかったのか‥」といったやり取りが生じてきます。

 

この時、クライエントさんは自分のそれまでの生きてきた、いわば「歴史」をふり返るわけですが、この時に、それまで気づかなかった自分の諸側面・感情などに触れていく局面が生じてきます。

 

この局面の時に、クライエントさんは、時として「しんどさ等」を体験するんですね。というのも、そういった諸側面や感情等の中には、その人が様々な理由や必然性から、「みないようにしてきもの・蓋をしてきたもの」が、含まれているからです。

 

人が、「Aという生き方」をしてきて、ある種の行き詰まりにある時に、時として、どうして自分は「Aという生き方」をするようになったのか、せざるをえなくなったのか‥といった、自身の歴史を振り返るのは、「では今後、Aという生き方がどんなふうに変化していったらいいのか」を、みいだしていく上で、とても重要な作業になっていきます。

 

その「振り返り」の中から、その後の人生を、より豊かで良いものにしていくヒントが導き出される可能性が高いからです。

 

ただ、その過程のある局面で、時として「しんどいな~」ということが、上記のような理由から生じることがあるわけです。

私は、そういった時は、そのしんどさには意味がある事を、そのクライエントさんに応じた具体的な根拠と共に丁寧に伝えつつ、一方で、しんど「過ぎる」のは問題なので、そのあたりは、「正直にお伝えください」、とお話します。

 

そうすれば、しんどさを和らげる工夫を入れたり、様々な対処方法もとれますので。もちろん、私もこのあたりは、大切で、デリケートな領域だと考えているので、慎重に、様子をみながらおこなっていきます。

 

そういうわけで、時として、カウンセリグでは「しんどいな~」という場面が生じうるのですが、「カウンセラーとの信頼関係がベースにあり(これは必須ですね)」、そのしんどさが「過剰に強すぎない」範囲のものであれば、多くのクライエントさんは、「このしんどさには意味がある」と実感・直感なさっているので、「振り返るってしんどいですね~」と言いながら、一生懸命ご自身の事をふり返る方が多いですね。

 

もちろん、私の場合、クライエントさんによって、カウンセリングのやり方を変えていくので、すべてのクライエントさんとの間で生じるわけではないですが、時に上記の様なやり取りが当オフィスでのカウンセリングでは生じたりします。


浦和南カウンセリングオフィスでおこなうカウンセリングの説明の一端になればと思います。