統合的カウンセリング(心理療法)とは

公開日:2017/09/26

更新日:2020/10/10

 

 

目次  

 

  1. はじめに
  2. 悩みに応じたカウンセリング
  3. 自然で無理のない方法
  4. 統合的カウンセリングの有効性 

 

 

1.はじめに

 

浦和南カウンセリングオフィス(以下、当オフィスと略)で実践している統合的カウンセリング(心理療法)については、「ホーム」の「3.カウンセリングの方法」でも触れていますが、今回は別の観点も入れて書いてみようと思います。当オフィスで実践している統合的カウンセリングの内容が少しでも伝わればと思います。

 

*なお、カウンセリングと心理療法という用語は同義と理解していただいてけっこうです。

 

2.悩みに応じたカウンセリング

 

統合的カウンセリングのベースには、「その時々でその方に有効だ」と思われる方法でカウンセリングをしていく、という考えがあります。という事は、でてくる悩みや話題によって、カウンセリングで用いる関わり方や方法が変わりうる、ということです。

 

例えば、基本的には丁寧に話を聞いていく関与(来談者中心療法という技法)が中心だった方が、「仕事・アルバイトの相談をしたい」と言ってきたとします。そして、その後の話し合いの中で、その話題にフォーカスした方が良さそうだと判断すれば、その事をめぐって様々なやり取りをし、必要だと考えれば助言等もしていきます。

 

例:どんな仕事やアルバイトが向いているか、どんな事に留意して仕事の面接にのぞむか‥等々。これらの関与をするときは、認知行動療法という技法をべースにした関与をすることが多いです。

 

やや専門的に言うと、関わり方がやり取りの中で、来談者中心療法から認知行動療法をベースにした方法に変わっていくわけです。

 

3.自然で無理のない方法

 

このように、統合的カウンセリングは、実際にカウンセリングを受けている方からすると、いたって自然で無理のないアプローチだと感じると思います。

 

仕事やアルバイトに関する何らかの助言を希望、必要としているのに、ひたすら話を聞く関与だけのカウンセリング、あるいは「どうしてそういった気持ちがでてくるのでしょうね」といった、心の内面(気持ちや感情)にアプローチする方法のみでは、クライエントさんのニーズと離れていく可能性が高まるでしょう。

 

以上のように、統合的カウンセリングは、ある一つの技法・方法をクライエントさんに適応するのではなく、その方に応じてカウンセリングの内容をアレンジしていく事になります。

 

4.統合的カウンセリングの有効性

 

「それって、普通じゃないの?」というご質問もあるかと思いますが、必ずしもそうではありません。私もそうですが、カウンセラーには、好みの、あるいは馴染みやすい技法とそうでないものがありまして、自分の好みの技法を一つ選んで、それでカウンセリングをやっていくカウンセラーも一定数います。

 

もちろん、あるカウンセラーがAという技法を用いる。そしてそれを事前に調べて理解し、Aを用いるカウンセラーを希望して探して、あるカウンセリング機関に行く、というのであれば問題はないでしょう。

 

しかし、多くのクライエントさんにとって、自分の悩みや性質を適切に理解し、それにあったカウンセリングの技法,方法を選択し、かつそれらを用いている良質なカウンセリング機関やカウンセラーを探してそこにコンタクトをとる、ということはたやすいことではありません。 

 

そのようなことを考えると、当オフィスのような様々な方が来所される開業型のカウンセリング機関において、統合的カウンセリングという方法は、とても有効だと考えています。