カウンセリングは思わぬ話しもでてきます

今回はカウンセリングでどんな話題がでてくるかに関する、不思議さ、面白さなどを書きたいと思います。といっても、カウンセリングは、カウンセラーによってもやり方がかなり異なるので、私の、あるいは当オフィスで実践しているカウンセリングの中で生じてくるもの、という事になります。

 

他のカウンセラーで下記の話に共感してくださる方もいれば、そうでない方もいるかもしれませんが、そのあたりはカウンセリングのやり方によるのだと思います。

 

まず、カウンセリングで、どんな話題がでてくるか、に関してですが、基本的に私は、その日その時話したい事を、話したいように話してもらう、というスタイルをとっています。カウンセリングの最初の方に、「当面~が中心的なテーマですかね~」という共有はしますが。

 

さて、カウンセリングが始まると、相談者(以下、クライエントさん、あるいはClさん、と略しますね)の方は、

1:カウンセリング前に、“今日は~について話そう”と考えてこられる場合と、

2:“今日は特に話すことがないな~”という感じで、事前に何を話すかが浮かんでない場合

 

があります。

 

今回書きたい事は、基本的に2の場合についてです。そういった場合、私は「では、あらためて‥今椅子に座ってもらって‥何か少し気になる事や浮かんでくる事がありますか‥」と聞いたりします。すると「‥‥ちょっとしたことなんですけど‥・大した事ないんですけど‥」という前置きの後に、何らかの話題がでてくる事があります。

 

で、ここからが不思議・面白いところなのですが、そうやってでてきた話題に、私が少し質問をしたりしていくと、そこからClさんに思わぬ連想が浮かんだり、そういえば‥という感じで、過去の大事な記憶が蘇ったりして、どんどん話が展開していく事があるんです。

 

で、最終的にClさんが思わぬ大事な事に気づいたり、感情が動されて時に涙したり、怒りがわいたり‥など、そのClさんにとって、大事なやり取りが生じたりするんです。

 

また、「‥何か少し浮かんでくる事がありますか‥」と聞いた後に、「‥特に浮かばないので‥今日は何かふってもらえますか」と言われる事もありあます。そういった時は、こちらから質問をしていく事があるんですが、そういった時もそこから上記のように、思わぬ話題がでてきて‥といった展開になる事がしばしばあります。

 

こういう展開になると、私もどんな話題がでて、どんな展開になるかが、最初の方はわからないですし、また、どうしてそういったことが生じるのか‥もよくわからないんですが、とにかくそういう事がしばしば生じる事はたしかなんですね。

 

こうった予想外の展開が生じると、それに慣れてないClさんは、とてもびっくりされます。「いや~今日は話すことないな~と思ってきたんですけどね~」と仰る方が多いですね。

 

これがカウンセリングの一つの不思議さ・面白さなんだと思います。話している中で、あるいは私とのやり取りの中で、ちょっとした化学変化の様なものが生じて、二人にとって予想外の、そしてClさんにとって、重要な話題がでてきたり、話しが展開していく感じなんですよね。

 

実感としてわかりづらいかもしれません。ですが、こういう事って、本当にしばしば起きるんですね。ですから、はっきりした悩みがある方はもちろん、“どうも‥なんか‥ここ最近いまいちだな~・ちょっとそのへんについて考えたいな~”といった、漠然とはしているけど、何かがズーッと引っかかっている方や気になっている方もカウンセリングに興味をもっていただけると嬉しいです。

 

そもそもカウンセリングって、明確な悩みや精神科的症状をもたれている方はもちろん、そうでない方も利用して意味のあるものですし、そこから思わぬ発見があったりするものなので