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「節目」が心に与える影響について

早いもので、今年も12月に入りました。

 

ちょうど去年の今頃「心の棚卸が生じる年末年始」というブログを書きました。

詳細は、ご覧いただければと思いますが、やはり12月になると、「今年1年をふり返って‥」といった心の動きが多くの方、あるいは社会全体に生じてくる感じがしますね(新聞、テレビ等もそういった特集などが多くなります)。

 

考えてみると不思議ですよね。1年を12か月とし、1月を年始、12月を年末、等としたのは、おそらく人間が人工的に設定したものでしょう。ところが、その人工的なものが、長い間、人類の中で受け継がれていく中で、今度は逆に、心に影響を与えていく、「文化」になっていく。

 

あるいは、その人工的なものが、人間にとって大事だからこそ、受け継がれ、文化になっていったのかもしれません。

 

いずれにせよ、そのような設定から生じてきた文化は、「時間」というものに「節目」を与え、その節目の幾つかは、自ずと自身を振り返らせる機能をもつようになったのではないか‥といった事を時に考えたりします。

 

というのも、カウンセリングという仕事をしていて感じるのですが、この「節目」が心に与える影響は小さくないな~、と感じるんです。それは、何らかの「節目」に、当カウンセリングオフィスに来室してカウンセリングをはじめ、それを契機に、変化をしていく方が、一定数おられるからです。

 

例えば、30歳、40歳、45歳‥など年齢による節目。あるいは、年末年始、年度末・年度はじめ、といった節目。

 

これらの節目が到来した時、それまで、心の中で、“どうにかしたい‥、どうにかしなきゃ‥”、とは思いつつも、「みないようにしていた」「蓋をしてきた」、自分の心のしんどさや問題を、“どうにかしたい‥このままではいけない‥”、といった想いが強まって、来室される方が少なからずおられます。

 

その事実を考えるとき、節目が、心に与える影響って、けっこう大きいな~、と感じるんです。

 

「何らかの節目を大事にする」、「そこで自ずと生じてきうる心の声に耳を傾ける」という事は、人間が生きていく上で大事なことなのかもしれませんね。