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精神科医 中井久夫の言葉

公開日:2017/05/25

更新日:2020/09/16

 

目次

  1. 中井久夫の言葉
  2. 安定させる言葉と変化を促す言葉
  3. 参考文献

 

1.中井久夫の言葉

 

これまで、浦和南カウンセリングオフィス(以下、当オフィス)のブログでは、たびたび精神科医の中井久夫の言葉を紹介してきました。それは中井の言葉が、どこか人の心を安心させたり落ち着かせたりすると思うからです。

 

これまで当オフィスのブログでは、基本的に中井の言葉を一つ紹介し、私がその言葉に対して、幾つかの説明を加えるという形をとってきました。 

  

今後も基本的にはそのやり方をとっていきますが、今回は変則的に幾つかの言葉を、私の説明抜きにご紹介する形をとってみたいと思います。

 

2.安定させる言葉と変化を促す言葉

 

こういった言葉や格言的なものは、おおざっぱに分類すると、「人を安定・安心させる」ものと、「人の変化を促す」ものに分類できるように思います。

 

カウンセリングでもそれは同様で、クライエントさんとやり取りをしながら、「今は安定してもらう方が良い」と判断すれば、そちらを意図した働きかけをしていきます。一方、「今は抱えている問題や生き方が変化していく時だ」と判断すれば、そこを意図した働きかけをしていきます。 

 

その観点から中井の言葉をとらえなおすと、それらの言葉は、人を安定させる言葉が多いように思います。それは中井が、精神科医として、苦しみの多い患者さんの日常を、いかに「安定してもらうか・落ち着かせるか」に心をくばり、診察をしてきたからかもしれません。

 

ご紹介する下記の言葉が、少しでも皆様の日常を支えるものになれば幸いです。  

 

  • 果報は 来る時には来る。
  • だめでもともと 取り返しがつく範囲なら。
  • らくな道だって かまわない。
  • むだ骨も 将来みのることがある。
  • 炎天地獄も いつかは終わる。
  •  ゆとりの車庫に 予備車を残そう。
  • 年を取るのも 一功。
  • ねる病人は 育つ。
  • 決断延ばせば 問題が向こうから消えることもある。 
  • てごわい相手に ムキにならない。

 

3.参考文献